試乗記 BLACKCROWS orb / orb freebird 16/17

イメージ 1皆さんこんにちは。
 
BLACKCROWS 試乗記の続きです。
来シーズン新しく変わるモデルを中心に紹介して紹介しております。
nocta , anima freebird に続いて紹介するのはセンター91mmの orb とそのツーリングモデル orb freebird です。
 
以前の orb はハードパック性能を重視したキャンバーのみのオーソドックスなアルペンスキーでした。
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来期はトップロッカーとテールにハーフロッカーにシェイプされ心材のポプラに補強材としてチタンシートをレイヤーしています。
これは様々な雪質に対応するモダンなシェイプにしつつも強いねじれ剛性とフレックスでハードパックでの強力なエッジグリップやハイスピードでの安定性を重視した仕様になっています。
メタル入りの割に178/3750gで重量も抑えられてます。
 
当日の苗場はワールドカップ後というのもありほとんどアイスバーンというコンディション。
ロッカーでファットスキーの後に試乗するとキャンバーの有効エッジの長い細めのメタル板は抜群のエッジホールドで安定感抜群です。
ロッカーが入ったので旋回動作も非常に楽です。
今回のコンディションでは一番安心して乗れるスキーになっています。
ショートターンは多少振り込む動作は必要ですがロッカーの分、前モデルより回しやすくロングターンではテールのブースター効果でターン後半の加速感が非常に良く走ります。
BLACKCROWS のラインナップのなかで最もアルペン魂のあるスキーですね。
 
深雪での操作性が良く荒れたミックススノーで直進安定性が高くハードパックされたゲレンデを安心して飛ばせるそんなイメージです。
もしゲレンデハードパック用に買うならこういうスキーを選びます。
 
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次に兄弟モデルの orb freebird に試乗します。
シェイプは全く一緒です。
桐とポプラのウッドコアにカーボン/グラスをレイヤーしています。
重量は178cm/2990gと軽量化。
 
滑った感じは当然ながら orb に似ていますがアイスバーンでの剛性は落ちるのでエッジグリップや安定性は弱くなります。
絶対的安心感は落ちますがツーリングモデルとしては滑る楽しさのあるスキーだと思います。
ロッカーによりパウダーでの操作性も上がっているはずですし普通のバーンであればもう少し印象が変わるとは思います。
 
市場には歩き重視のもっと軽量な板もありますが滑る楽しさを犠牲にしていないところが BLACKCROWS らしいところではないでしょうか。
orborb freebird は兄弟モデルでありながら性格の差に一番違いのあるモデルになっています。
オーソドックスな乗り味にモダンなフィーリングがプラスされています。
 
 
 
苗場でこういう板を履くと25年前位のコブだらけの時代を思い出します。
大斜面、男子リーゼン、女子リーゼンは深くでかいコブ斜面でメーター(2m)のスラ板(スラローム)で如何に直線的に攻めるか鍛錬したスキーを操る楽しさのある時代でした。
カービングの登場で素人でもレーシングの技術が楽しめるそれはそれでよいのですがエッジを立てれば回ってしまうスキーに何か物足りないものを感じていました。
フリースキーの広がりによりスキーを操る楽しさというのが戻りつつあると思います。
センター90mm程度でもゴンドラには刺さらないので持込みになりますがそこでご一緒した2人の中年スキーヤーに「太いスキーですね~」
自分「これでも細い方なんですよ」
一から説明するのも大変なので「車で言うといま流行のSUVみたいなもので・・云々」
いわゆるカービングと違って操作する楽しさがあると魅力をお話しすると興味津々なので
「今、上で試乗会やってますんで乗ってみたらいいですよ」とお伝えすると早速試乗に来て何本か乗り換え気に入られていました。
 
この雪不足でもスキー好きのかたはゲレンデに来ているわけですがまだまだフリースキーは浸透していません。
こういった熱心な方々にこそフリースキー文化を根付かせるべきだと感じた次第でした。
 
 
Greenland - Skiing the Inuit Land ||| Directors cut
 
 
ヒラモト
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