スタッフの山行記録:日和田山

みなさんこんにちは。
先日友人に日和田山に連れて行ってもらい、外岩デビューを果たしたスタッフEです。
ネットカフェで仮眠し、早朝から3時間だけ登るという弾丸クライミングでした。

日和田山は埼玉県飯能から少し北に行った高麗(こま)の駅からわずか30分ほどのアプローチでたどり着くことのできる非常に人気の岩場です。
その歴史は古く、日本のフリークライミング発祥の地ともいわれるほど。

また岩質も変わっており、クライミングと聞いて思い浮かべるような結晶混じりの花崗岩ではなく、チャートと言われる古い堆積岩で出来ています。
南は沖縄まで走る秩父帯という地帯の1-2億年前のチャートの一部が露出しているようですが、隆起と近くを流れる川による浸食の結果でしょうか?高麗川では不整合も見られるようなので、浸食よりもっと強い力の影響が大きいのでしょう。

硬くなめらかな岩なので指の皮への負担は少ないです。また削れにくい岩質を活かして山岳会の人たちはアイゼンを履いてのクライミングの練習にも利用するようです。

イメージ 1
顕著なハング、女岩

初めての外岩だったので何もかもが恐ろしく、手汗で岩を湿らせながら5.8~5.10a-ぐらいの簡単なルートを4本登り、最後に女岩の有名な左ルート 5.10bに挑戦しました。
最後のマントル直前のハングで落ちてしまい、何度かトライするも抜けられず……。
結局少し引き上げてもらい2手ほど飛ばしマントルだけ返して終了となりました。
もっとやれたことや、帰る前に岩を眺めて気が付いたことがたくさんあり、すぐにでもリベンジしたいですね。

日の出は6時前でしたが林の中で日は当たらず、岩も冷えていて体温が奪われます。
ビレイ時はダウンを着ていますが、瞬間的な発汗のあるクライミング中は保温力と汗の発散のバランスに優れたフリースがベストマッチでした。
BD(ブラックダイアモンド)のCoEfficient(コエフィシェント) シリーズや、Mammut(マムート)のEiswand(エイスワンド)シリーズなどグリッド起毛で、身体にフィットするものがおすすめです。

イメージ 2
休憩中・男岩

まだ暗い中林道をあるいて岩場へ向かったので、夜露に濡れた木の根や岩場らしく転がる浮石など不安定な足場でHanwagのアプローチシューズが役に立ちました。
他にもアプローチシューズはロープの付け替え・回収時に簡単なルートをトップロープで登り、回収してそのまま巻いて降りてくるような使い方も出来るので、La Sportiva(スポルティバ) の ボルダーX のようにもう少し登れるアプローチシューズも魅力的に思えました。

あれっと思われた方もいるかもしれませんが、日和田山は終了点まで巻いてアクセスできるのでトップロープをセットする為にリードで登らないといけないということがありません。
このため初心者に非常に人気が高く、休日は狭い岩壁に2本も3本もロープが垂れ下がるようです。

しかし、それゆえか本来なら起こるはずのないような事故が多く起きています。
ルートの難易度が低くても登れば高度は上がります。
高いところから落ちれば大事故になり、グレードは関係ありません。
岩場の存続や周辺の住民の方のため、なにより自分や仲間の体のためにも最大限安全に配慮してクライミングを楽しみましょう。

エズミ
(株)とらや
台東区上野4-7-6
 03-3831-5238
 facebook : https://www.facebook.com/toraya.sports.ueno