試乗記 17/18 4FRNT MASSIF / INTHAYNE BCツアー編


イメージ 1みなさんこんにちは。

3月の中旬に 4FRNT の17/18シーズンモデルの試乗に行ってきました。
一般的な小売店向けの試乗会とはちょっと違いBCツアーありの実践系フィールドテストです。

予め適当な日程は決めておきますが輸入元のクニさんから「低気圧が過ぎたあたりが良さそうなので金曜にしません?」と連絡がありフレキシブルに当初の予定を変更するというスタイル。

試乗に誘われてはいましたが前から左ひざを痛めていて治りそうになると試乗会など入ってなかなか治らず左足が谷足になる右ターンなどは痛くて踏ん張りがきかない状態なので本来は断りたいところです。しかもガンガン飛ばすクニさんと滑るのでそれなりに覚悟しないといけません。
結局は痛みより誘惑に負けてしまうのですが。。

毎年 4FRNT の試乗は楽しみにしています。
ライダー名が各モデルに付いているように旬のライダーが自身の滑りのパフォーマンスを発揮できるようにライダー自身が設計している真の ” shapingskiing ” がポリシーなので個性的なスキーが多く今期はどんなスキーを作ってきたのかとワクワクします。
もう一つはかぐらという抜群のロケーションにスキー好きなメーカースタッフも一緒に滑って楽しめるから。
スキー好きが集まって一緒に滑るだけで楽しいのです。

パウダーセンターで合流します。今回はスタッフの石飛さんとお客さんのカイさん(ピーターセンではないですよ)も参加し4名で滑ります。
さっそく敦さんや金具調整などでお世話になる甘いもの好きなフーちゃんに挨拶がてらどら焼きの差し入れ(噂では和菓子の方のとらやだと思われているとかいないとか!?)を渡し乗りたい試乗機をもってかぐらまで上がります。

試乗機を全部持って上がれないのとゲレンデ回しではないので時間的に多くは乗れないので全くのニューモデルかあまりじっくり乗れていないものからチョイスして試乗していきます。

前半はBCツアーから始めますが初めて乗るスキーをゲレンデ馴らし無しでいきなりBCツアーで試乗するという無茶企画です。
イメージ 2

まずは MASSIF から。
今期の KYE120 からネーミングが変わりました。
別にカイ・ピーターセンがライダーから抜けたわけでなくフリースタイルからフリーツーリングまでどこにでも持っていくスキーヤーのために UPTRACK シリーズにカイのシリーズが変わったからのようです。

当日の天候は下は晴れていますが山の上はかなりガスっていて様子を見ながら入山します。
コンディションはスキーを脱げば膝上まで埋まる深雪で視界は斜面変化が見えない状況。
登山計画書とビーコンチェッカーを済ませ5ロマから南側の反射板に向かっての緩めのオープンバーンからドロップイン。

オープンバーン中斜面の深雪なので失速しないよう中回りから大回りで滑ります。
189cmセンター123mmのトップテールロッカー&キャンバー構造でベンドは弱めでしなやかで粘りのあるフレックス。

トップとテールはゆるやかなテーパーになっていて深雪からの抵抗を受けにくく浮力が出ます。また非常に柔らかいので滑り出しの初速の遅いターンの導入がとても楽です。

弱いベンドのキャンバーのおかげでパウダーでのターンが非常にスムーズです。
柔らかさを感じますが粘りも有りターンごとに徐々に加速していきます。
レスポンスも適度に素早くもあります。
キャンバーがあるのでスピードコントロールも楽に出来ます。
かぐらのようにリフトアクセスでアプローチの短いパウダーツアーはこの位のファットがいいですね。
なんせ失速しないので爽快です。

そうこうしてるうちに視界がやや良くなってきたので中尾根方面に向かうことに。
ここでスキーをチェンジします。

イメージ 3

全くのニュープロダクト INTHAYNE 。
バックカントリーフリースタイラーのセイン・リッチの初のシグネチャーモデルです。
セイン・リッチはディープパウダーでのフリースタイルで RENEGADE を使っていたらしく、スイッチランディングが多い彼のスタイルではテールのローライズなロッカーと硬いフレックスは向いていないのか RENEGADE をベースにテールのテーパーをきつくして柔らかいフレックスとロッカーを強めたプロファイルに変更されているようです。
因みにモデル名はセイン・リッチと「insane」をもじった造語でしょうから「凄い」とか今風で言う「やばい」という感じでしょうか。

フリースタイルはやりませんがパウダー機としてどうなのかというのが気になるところ。
5ロマを降りると相変わらずガスっていて視界不良ですが中尾根に向かってハイクして北斜面を滑ります。
こんな天候なので入山者は少なくメンツル斜面が広がります。
しかしガスっていて降雪があるので斜面変化が全く見えない。
こういう時はもう足裏感覚で滑るしかないです。
そんな中気持ちよさそうな斜度の北斜面のオープンバーンにドロップイン。

RENEGADE ベースなので186cmセンター122mmのフルロッカーで当然浮力は抜群です。フルロッカーということもありますがテーパーとロッカーの効いたテールのおかげで良く回ります。
低速においては RENEGADE より扱いやすい感じです。
スピードに乗っていくと直進性や剛性感はあります。そこは RENEGADE ベースな感じです。
ただテールは柔いのでリバウンドやレスポンス、加速感が RENEGADE よりおとなしい印象。そこを求めてない方にはいいかもしれません。
ラディウスは35mなので縦にターンしていくと直進性があってスピード安定性もあり好きな感じです。
35mというとラディウスが大きすぎて回らなそうと思う方がよくいますがフルロッカーなのでピボットが効いてよく回ります。キャンバースキーの概念は当てはまらないですねロッカースキーには。

RENEGADE ほど走らなくてもいいけどディープパウダー用フルロッカーが欲しいなんて方にはいいかもしれませんね。

まあ理屈なんてどうでもいいくらいパウダーツアーは楽しいです。
メンバーも滑れる人ばかりなのでペースも良く進んでいき終始和やかでみんな笑顔が絶えません。

そうこうしているうちにゲレンデに合流し試乗BCツアーは終了。
後半も充実のゲレンデサイド編に続く。



ヒラモト
(株)とらや
台東区上野4-7-6
   03-3831-5238
   facebook : https://www.facebook.com/toraya.sports.ueno